簿記とは〜初めて勉強する人向け〜



日々の仕事の中で、簿記という言葉を聞いたことがあるものの実際のところよくわかっていない方も多いと思う。また、簿記検定などの検定試験も非常にポピュラーであるため、学生の方でも名前ぐらいは知っていると思う。今回は「簿記」についてまとめて書いて見る。

簿記とは

簿記とは「帳簿」に「記す」と書く。英語では、「book keeping」。だから、簿記というのは、記録に残すことをいう。そして、何を残すかというと一般的には企業が日々営業していく中で起きる取引とそれによって変動する数字を記録することをいう。

簿記の歴史

簿記の歴史は長い。最初に文献となったのは、イタリアの数学者「ルカ・パチョーリ」の著書「スムマ」だ。この文献の中で簿記に関する知識は体系化され、各国で用いられるようになった。特に17世紀ごろには世界で初めての株式会社「東インド会社」が設立され、会社の業績をオーナーたちが詳しく知りたいと考え始めた。簿記はこういった会社の業績を客観的に表す為の手段として、資本主義の進歩と共に繁栄していった。日本では、福沢諭吉が帳合の法として簿記を日本へ持ち込んだ。

複式簿記と単式簿記

簿記には大きく2種類の記述方法がある。一つは「単式簿記」。これは収入と経費を記録し、会社の儲けを表すものだ。一方で「複式簿記」は儲けと財政の両方を把握する。また、複式簿記は単式簿記に比べ、取引の二重性を利用することで格段に信頼の高い会計書類を作ることができる。

会社の儲けを表す損益計算書【P/L】

会社の1年間の収入と経費を記録し、利益を計算することで出来上がる会計書類を損益計算書という。いうなれば、会社の通信簿と言える書類だ。

会社の財政を表す貸借対照表【B/S】

会社のある時期にいくらの資産・負債・資本があるのかを示すのが貸借対照表である。会社の財政状態はときに企業の存続を左右する可能性もあるほど重要なものだ。


最後に

簿記によって作成される会計書類は、利害関係者(ステイクホルダー)にとって、必要不可欠なものだ。正しい知識を身につけることは利害関係者に対し、有用な情報を提供する第一歩となるだろう。

0 件のコメント :

コメントを投稿